2025.06.25
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現代福祉マネジメント:地域力向上—岐阜市本荘地区自治会の取り組み—
地域力向上 — 岐阜市本荘地区自治会の取り組み —
6月25日、人間福祉学部 地域公開授業「現代福祉マネジメント」にて、岐阜市本荘自治会連合会 会長 井上いほり氏のお話を聴きました。岐阜市内でただひとり、女性の自治会連合会長を長らく務め、女性の気付きを生かし細やかな自治会活動を展開して地域力向上を推進してこられました。お話しを聴いた学生達は改めて地元を想い地域に参加することの大切さを学びました。
【学生の感想】

岐阜市本荘地区で自治会連合会の会長を務める井上いほり氏は、地域の課題に真摯に向き合い、住民主体のまちづくりを進めてきた人です。特に注目したのは、日々の暮らしの中で感じる小さな「不便」や「疑問」を見過ごすことなく、地域の仲間とともに解決へと動いた点です。主婦としての視点から出発した井上氏の活動は、地域住民の信頼を集め、やがて市内で初の女性自治会連合会長として選出されるまでになりました。
井上氏の活動からは、「身近な気づき」が大きな地域づくりへとつながることの重要性を感じます。何か特別な力を持っているわけではなく、「なんとかしたい」という思いと行動力が、地域全体を巻き込む力となり、仕組みづくりに発展していく姿勢は非常に印象的でした。また、ICTを積極的に導入する姿勢や、多世代の住民と協働する姿からは、地域社会の理想的な姿が浮かび上がります。
人間福祉学部 2年 N・K
今回のお話を通して、「自治会=堅苦しくて古い組織」というイメージが大きく変わりました。地域のつながりが希薄になりがちな現代において、自治会の活動は単なる地域行事の運営にとどまらず、「生活の安全」と「心の安心」を支える重要な役割を果たしていることを学びました。特に印象に残ったのは、「できる人が、できるときに、できることをやればいい」という井上氏の言葉です。この柔軟な考え方があるからこそ、多くの住民が負担感を持たずに参加できるのだと感じました。また、地域の未来を見据え、子どもや若者も巻き込んだ取り組みを行っている点にも感銘を受けました。自分自身も、地域の一員として何か役に立てることがあるのではないかと考えさせられる貴重な機会でした。
人間福祉学部 2年 T・K

本日の講義に触れるまで、私は自治会について考えたことがなかった。活動内容はもちろん、その存在や意味など、知識という知識は持ち合わせていなかった。だが、今回自治会について触れたことによって、多くの学びを得ることができた。何を目的とした組織なのか、また何に重点を置き、どんな活動を行っているかなど、今回の講義だけでも様々なことを知ることができた。自分を振り返ってみても、大人になるにつれて地域での関わりは希薄になっていたといえる。もし仮に、将来一人暮らしをする機会があれば、つながりの切っ掛けを作るためにも、自治会への加入を一つの案として持っておくようにしておきたい。本時の講義を通してそう考えさせられることとなった。
人間福祉学部 2年 T・S
お話を聞いて、意外と自分の地域のことを知らないんだなと改めて思いました。ゴミ出しの日、ゴミの分別、防災訓練、自治会、近隣住民がどれくらいいてどれくらいの年齢層なのか。よく考えてみたら本当に知らないことがたくさんありました。今は昔みたいにご近所付き合いがあまり活発ではないと考えます。お裾分けをしたり、子どもを少しみてもらったり、そんなことができる信頼関係が今の地域にはないと思います。けれどそれが災害時に悪く出ることが今日のお話を聞いてよくわかりました。誰かがなんとかしてくれるからいいだろう、誰か来てくれるだろうじゃなくて自分がやらなければならない。自分がAEDを使わなければならないってなった時にできるかどうかを今後考えて、自分の地域でできる範囲で地域に参加したいと思いました。
人間福祉学部 2年 N・T

井上さんの活動の根源には、「笑顔」や「元気」のようなものが多かったと思う。これは、ほかの参加者のモチベーションにつながり、意識改善や活動意欲の促進につながると思った。地域福祉には、社会福祉士としての専門的な知識のほかにも、地域住民を導くリーダーシップや、意欲・関心を高める話し方やユーモアも必要かもしれないと感じた。井上さんはとても気さくな方で、話を聞くのが楽しかった。井上さんのような陽気さは、場や人を和ませ、緊張感をほぐす素晴らしい個性だと思った。
人間福祉学部 2年 M・K
今回のお話を聞いて地域の人々のつながりの大切さについて改めて考えさせられました。今後、南海トラフが起こる可能性が高まり災害がいつ起きるか分からない緊張した日々が続いています。だからこそ、日頃からの備えと地域の絆、そして多様な命を守るという共通意識が、私たちに求められているのだと感じました。これからも互いに助け合い、支え合える社会づくりを進めていく自治会活動に期待したいです。また近年では「ペットは家族の一員」という認識が広まりつつありますが、避難所でのペット受け入れ体制は地域によって大きく差があることが分かりました。犬猫を対象にした「同行避難」が進められている一方で、避難所によっては、十分な設備がなく飼い主が避難をためらうケースもあると思います。また、ペットと一口に言っても、ウサギ、フェレット、鳥、ハムスター、爬虫類など、さまざまな種類が存在するため、それらの配慮や、他の避難者とのトラブル防止の工夫がさらに進むといいなと思いました。
人間福祉学部 2年 M・M