2021.07.01
- 子ども教育学科
可児市国際交流協会さつき教室と多文化交流
6月18日(金)、NPO法人可児市国際交流協会の日本語教室「さつき・かがやき教室」(以下さつき教室)の生徒14名と支援者等7名が、中部学院大学各務原キャンパスを訪問し、教育学部1年生の保育者を目指す学生43名と交流しました。
4月より、大学生は「保育内容(音楽表現)I」の講義にて、日本のわらべうたに関して理解を深めてきました。さつき教室の生徒は、自分のもう一つのルーツについて大学生に伝えたいことを考え、日本語を使った発表の練習をしてきました。
さつき教室の生徒は、「幼児と環境」の講義にも参加し、学生とともに「身近なもので遊ぼう」というテーマのもと、折り紙や紙コップを利用して大学の講義を体験しました。続く「保育内容(音楽表現)I」の講義では、大学生・生徒が幼児向けの歌や遊び、その背景にある文化を教え合いました。大学生にとっては、多様な国や地域の文化への理解を深め、非言語的コミュニケーション力や表現力を磨く機会になりました。また、生徒にとっては、自身のもう一つのルーツの文化やクラスメイトについて理解を深め、教えることを通してさらに自信をつける機会となったようです。
さつき教室の生徒の中には、大学生に教えることについて不安や緊張を感じていた者もいました。しかし、熱心に学ぼうとする大学生と関わるうちに、自文化について「これも紹介したい」という意欲が高まり、即興で歌や遊びを教える姿が多く見られました。当初、「どうしよう。怖い、帰りたい。」と言っていた生徒は、交流が深まるうちに「来てよかった。みんないい人。」と別れを惜しんでいました。一方、大学生からは、「自分たちの説明が伝わるか心配だったが、そんな不安がいらなかったくらい楽しい時間が過ごせた。」、「知らなかった文化も、丁寧に説明してくれたおかげで理解することができた。」などの感想が得られました。
本交流を通して、生徒・大学生がお互いに、多様な文化に触れ、多文化共生社会にふさわしい関わり方について学びを深めることができました。この後の講義では、大学生はさつき教室の生徒から教えてもらったことをもとに、幼児にどう教えるかを考えていきます。
大学生の感想コメントよりいくつかご紹介します。
●私は、ブラジルの方と交流しました。日本語でブラジルの手遊びやゲームなど色々教えてくださいました。知らなかった文化なども多かったですが、丁寧に説明してくれたおかげで理解することができました。短い時間でしたが、楽しく交流することができたので良かったです。
●授業では、思っていたより活発に質問やお話、子どもの歌に取り組むことが出来たので、とても良い交流になったと思います。はないちもんめでは、私たちが元気よく活動している姿を見てもらって、手をつなぎながら楽しく活動ができました。外国の人と交流する機会がないので文化や食を知るとてもよい時間になりました。
●私は、ブラジルの子と交流しました。最初は緊張であまり話してくれなかったけど遊んでいくうちにたくさん笑顔になってくれてよかったです。普段はできない貴重な体験ができて楽しかったです。
●私は、さつき教室の子供たちとの交流を通して、遊びや歌や踊りはどんな国籍の人であれ誰とでも仲良くなれる魔法のようなものに感じました。さつき教室の子供たちと仲良くなっただけでなく、まだ話したことのない同じ学部の子とも仲良くなれて凄く良い体験でした。また、相手の子の国について沢山質問すると嬉しそうに答えてくれたので、私が保育者になって同じような子供に出会ったらまずは、「興味があるよ!」ということを相手に示すことから始めたいと思いました。