2025.04.10
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2025年度始動!領域横断型研究プロジェクト 「TWOGETHER」 — “共に走る”が生み出す新たなスポーツのカタチ —

2025年度より、スポーツ健康科学科・人間福祉学科・理学療法学科・幼児教育学科の教員が連携する領域横断型研究プロジェクト「TWOGETHER」を始動します。
本プロジェクトは、東京マラソン財団スポーツレガシー事業「たまご育てプロジェクト」助成事業に採択され、共生社会の実現に向けた新たなスポーツ文化の創出を目指すものです。
プロジェクトの中核となるのは、「Duo Team」というランニングのスタイルで、永続的な身体的障がいにより歩行ができない“ライダー”と、そのライダーが乗るロードレース用にカスタマイズされた車いすを“プッシャー”が押して一緒に走ります。つまり、2人1組で構成されるランニングチームです。海外ではすでにAbbott World Marathon Majors(ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨーク)の5大会でこのカテゴリーが導入されており、2025年3月、ついに東京マラソンでも初めて試行導入が実現しました。そして、東京マラソン2027での本格導入が目指されています。
しかしながら、日本国内においてDuo Teamの存在はまだ広く知られておらず、ロードレース用にカスタマイズされた車いすを製造する国内メーカーもないのが現状です。私たちのプロジェクトは、このような現状を変え、ランニングやスポーツの多様な在り方を提案すべく、以下の3つの目標を掲げて取り組んでいきます。
障がいの有無に関わらず、「走りたい」という想いを持つすべての人に、その夢を叶える機会を届けるため、Duo Teamの存在とその魅力を広く社会に発信していきます。試乗体験イベントの開催や講演会、SNSを活用した広報活動などを通じて、誰もが“走る”ことに参加できるという新たな選択肢を提示し、日本におけるDuo Teamの基盤づくりを進めていきます。
②“共走文化”の創造と発展
勝敗や記録のためだけではない、“誰かと一緒に走る”という行為そのものの価値に着目し、新しいスポーツのかたちを社会に提案していきます。Duo Teamの取り組みを起点に、障がい者だけでなく、子育て世代や高齢者など、多様な人々が互いに支え合いながら参加できるインクルーシブなスポーツの可能性、“共走文化”を広げていきます。
③実践と研究の融合によるエビデンスの創出
Duo Teamでのランニングが、ライダーやプッシャーそれぞれにどのような心理的・身体的効果をもたらすのか。また、その活動が周囲の人々のスポーツ観や障がい者観にどのような影響を与えるのか。こうした問いに対し、スポーツ・教育・福祉・医療など複数の視点から多角的な研究を行い、科学的根拠に基づく知見を社会に還元していきます。
本プロジェクトは、以下の6名の教員によって構成されています。
東海林沙貴(スポーツ健康科学科)、後藤健太(スポーツ健康科学科)、川西司(スポーツ健康科学科)、水野友有(人間福祉学科)、笠野由布子(理学療法学科)、遠座未菜(幼児教育学科)
学問領域の垣根を超えて、多様な専門性が「共に走る」という実践に集い、新たなスポーツの可能性を追求していきます!
※「TWOGETHER」TwoとTogetherを組み合わせた造語です。
本プロジェクトは、東京マラソン財団スポーツレガシー事業「たまご育てプロジェクト」の助成金を受けて実施されています。

4組のDuo Teamが参加!

一般のランナーと並走

ロードレース用にカスタマイズされた車いす