2024.04.23
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「現代マネジメント研究」第1回 宗次徳二氏 講義
2024年度 中部学院大学・シティカレッジ関・各務原公開講座
第1回 「小さな価値ある習慣が人生を豊かにする」
カレーハウスCoCo壱番屋創業者、NPO法人イエローエンジェル理事長、中部学院大学・同短期大学部 客員教授
宗次 德二 氏
今年度の「現代マネジメント研究」第1回の公開講座が4月15日、関キャンパスで開講された。教育学部や人間福祉学部、短期大学部の学生をはじめ、一般市民を含む140人が参加した。講師はカレーハウスCoCo壱番屋創業者で、本学の客員教授でもある宗次德二氏。
宗次氏は人生の転機を振り返り、「不動産の職場で妻と知り合って結婚したが、妻が喫茶店をやりたいと言い出し、私が25歳の時に店を開業した。それから人生が百八十度変わった。妻が工夫して美味しいカレーライスを作り、29歳でカレー専門店を出したのがCoCo壱番屋の始まり。全国でチェーン展開しているカレー店も最初は一軒からのスタート。お客様第一主義でやり続け、53歳で後継者にバトンタッチした時には800店に増えていた。その後も順調に業績を伸ばし、海外も含めると現在の店舗は1400店を超えている」とカレーチェーン店成功の秘訣を語った。宗次氏の原点とも言えるのが幼少年期の過酷な生い立ちだ。私生児として施設に預けられ、両親を知らずに育った。引き取ってくれた養父はギャンブル狂で、連れていかれた競輪場で場内に落ちている当たり車券を探した。養父に吸ってもらうため、パチンコ屋で客のたばこの吸い殻を拾い集めたことも。六畳一間にリンゴ箱一つの貧しい生活で、食事も満足に取れない少年期だった。
宗次氏は学生に対して「小さな価値ある習慣が人生を豊かにする。皆さんの先は長い。もちろん失敗はない方がいいが、失敗したら悔しい思いでまた頑張ればいい。優勝劣敗という言葉がある。優れた人が勝ち、劣った人は負けるが、負けてもいい。仮に失敗しても敗者復活は何度でもできる。一年ごとに明確な目標を決め、努力してほしい」と温かい激励のエールを送った。
講義後、イエロー・エンジェル奨学金を受けている学生10人が登壇。代表してミャンマーの留学生で社会福祉学科のカインカンッチョさんが「一年後の介護福祉士の試験合格を目指し、努力します」と御礼の言葉を述べ、子ども教育学科の松田理央さんが宗次氏に感謝の花束を贈呈した。
(文責:碓井 洋・写真:野口 晃一郎)